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花火の豆知識 花火の種類
花火の種類や、どのように打ち上げるのかを知っていると、違った花火の見方が出来て、一味違う楽しみ方が出来ること間違いなし!
 
1.打上げ花火
打ち上げ花火は「単打」、「早打」、「連発」の3方式打ち上げ花火は、
その打ち上げ方によって次の3種類に分けることができます。

単打:
打ち上げ筒に火薬を入れ、玉を装して着火し、1発ずつ打ち上げる方式。
早打:
打ち上げ筒の底に炭火で真赤に焼いた「焼金」という鉄片を落とし、 その上から火薬をつけた玉を順次投げ込んで連続的に打ち上げる方式。1筒で数発から30発くらいまでの玉を連続的に打ち上げることができます。
連発:
数十本の筒を並べ、速火線という速燃性の導火線を用いて同時または順次に打ち上げていく方式。「スターマイン」と呼ばれ、現在は打ち上げ花火の主力となっている。

花火玉大きさと高度
花火玉の大きさは特2号玉から30号までがあり、普通の花火大会では3〜5号玉が主に使われています。
打ち上げ花火は玉の寸法に応じて導火線の長さや火薬の量が決まるので、それによって打ち上げ高度も決まります。高度と開きのバランスは玉の寸法によってさまざまですが、だいたい3号玉で120メートル、10号玉で320メートルくらいといわれていますが、大きな30号玉になると約700メートルくらいまでとなっており、日本の花火は大きく開くのが特徴だとか。その美しさは演出効果と花火師の技術で決まるのです。

玉名と打ち上げ花火の鑑賞法
華麗な彩色、すばらしい空間の造形、そして夜空に花咲く花火を「ああ美しい」と無心に見るのも一つの鑑賞法です。
しかし日本の打ち上げ花火はその一つひとつに「玉名」がつけられていて、花火の内容を表しています。
プログラムのある大会ではおのおのの花火を玉名と見比べて、作者の意図を想像しながら鑑賞するのも一興でしょう。

玉の種類
打ち上げ花火「割物」、「ポカ物」、「曲導付」に大別され、曲導付以外はさらに次のように分類されます。

割物:
球状に整然とした型で勢いよく開く花火。玉の中央に強力な割火薬を仕込み、周囲に配した「星」(光や色彩、煙を出す小さな球状の火薬)を飛ばす仕組みとなっています。

ポカ物:
「星」を雑然と配し、玉が上空に達した時にその名のとおり、ポカっと2つに割れていろいろな細工を見せる花火です。通常はこのうちいくつかを併用し、「柳に小花」などという構成の花火になります。
曲導付:
「割物」や「ポカ物」で玉を打ち上げながら、笛の音を出したり花をいくつも咲かせるといった変化をつけた花火を「曲導付」といいます。(昇り竜、昇り弾咲き)

玉名(ぎょくめい)
玉名とは、打ち上げ花火一発ごとにつけられた日本の花火独特の、味わいのある名前のことです。

牡丹
▲牡丹



菊(八重菊)
▲菊(八重菊)



柳
▲柳



くらげ(創造花火)
▲くらげ(創造花火)
打ち上げられて火の花がぱっと開き、星が中心から尾を引いて丸く広がっていく形の花火。「菊」は尾を引いて広がっていくことから 「引」ともいいます。
牡丹(満星)
菊とは対照的に尾を引かず、最初から色の炎を出して丸く開く花火。2種以上の星が混ざると「彩星」といいます。
星が群れをなし、尾を引いて下に垂れる花火。
花火の一番中心の花をいい、花の中に1つ芯があるときは芯菊または変芯菊といいます。
小割
大きな玉皮の中に小さな玉がたくさん入っている花火。小さな菊が多数同時に咲くので「百花園」、「千輪」などと呼ばれます。
浮き模様
菊花が消えたあとに、小花の群が現れる花火。
月(残光)
菊花のあとで照明が現れる花火を月といいます。割物の中央に燃えないように紙にくるんだ落下傘つき照明が入れてあり、これが着火するしくみです。
露、光露
消える寸前に花弁の先が露をもったようにピカっと光って消える花火「露」。より強烈に光る場合、「光輝」と呼びます。
八重芯
三重芯が二重(三重)になり、芯の中にさらに一つ芯の花を咲かせる花火。
椰子
太い花弁を椰子の葉のように開かせる新型花火。
大きく開いた星がすーっと下までたれて、地上すれすれで消える。禿の髪型に似ているのでこの名があります。
先割
花弁の先がパリパリと音をたてて散る花火。「なでしこ」ともいいます。
型物
まん丸に咲く花でなく、土星や二重丸、アトミックサインなどいろいろな形状を空に描く花火。魚、帽子、蝶ネクタイなど、いろいろなものがつくられています。
蜂、銀笛
ピューっという音を発しながら不規則に回転する「蜂」、ピューっという笛音を発して、グルグル回転しながら飛ぶ「銀笛」など動きの多い花火。
曲導付
打ち上げられると数個の小さな花を次々に開きながら上昇を続けるものを「昇小花」、太い尾を引くものを「昇竜」または「曲付」と呼びます。
変芯変化菊
中心に芯のある菊が広がり、その芯の色が変化すると同時に外周の星の色も変化するという花火。
錦牡丹先二花
黄金色をした錦牡丹を広げ、先にいくにしたがって色を2度変化させる花火。
八重芯錦牡丹先紅光露
新星が開くと同時にその外側に錦牡丹が開き、花弁を紅色に変化してからピカっと光ります。芯は二重になり芯の中にさらに1つの芯を咲かせ、ちょうど花弁に相当する親星と、中で開く芯とあわせると、3重の花が一瞬に開くように見えます。
小割松島
千輪物の一種で、たくさんの小玉が広がります。まず緑の柳が出て松島の島々の景観を示し、さらに小さな紅光が吊られて沖合の漁火を示すという優雅な花火。

椰子
▲椰子



小割
▲小割



土星
▲土星



蝶々(創造花火)
▲蝶々(創造花火)
2.仕掛け花火
仕掛け花火とはその名のとおり、ある場所に仕掛けて破裂させる花火のこと。仕掛け方には次の5種類があります。

枠物:
地上に組み立てた木枠に図案や文字などのデザインにあわせた火薬筒をセットし、
速火線で連結した花火。火で絵柄や文字を描きます。
張物
(網物) :
ロープを張り、ランスをそのロープにいくつも吊るして導火線で連結した花火。
「ナイアガラの滝」、「富士山」が代表的です。
立火:
竹筒を利用して薬を詰め、噴出させる花火。
手に持つ手筒や屋台につける大筒など、サイズは大小さまざまです。
回転物:
木製の車枠や金属製の車輪などに噴出火薬を詰めた筒を取り付け、
火薬燃焼により推進力で回転させる花火。
水中物:
紙筒に火薬を詰め、点火して水上に放出させ、火薬燃焼を推進力として金魚のように水上を動き回る「水中金魚」が代表的。最近は割物花火を水上に浮かべたり、モーターボートから水中に玉を落として水上に開発させる仕掛けも見られます。
その他、行灯を花火で飾る「屋型物」やロケット花火、「綱火」といって人形芝居のバックに多様な花火を燃やす「綱火」といった地方色豊かな仕掛け花火もあります。